この記事は、種族統一 Advent Calendar 2022の5日目の記事です。


どうも、いでんしです。

一応はじめましての方がいらっしゃるかもしれないので自己紹介をば。
剣盾から種族統一を本格的に始め、ソーナンス統一、ゴリランダー統一、レジロック統一などを作成しました。
本ブログに構築記事も書いてますのでよろしければご覧ください。

今回は、モブさんが主催した種族統一ルールの仲間大会・とーせんこと第5回Storm会戦で使用した種族統一パーティの構築記事となります。
ルールはこちらをご参照ください。

なんでSVで盛り上がってる中剣盾の記事出すんだって?うるさいですね…

パーティ作成の経緯

第5回とーせん開催ヤッター!
さーて、今回は何を使おうかな。今までこの仲間大会で使ってこなかった種族統一には……サメハダー、ガルーラ、マッシブーン、ウーラオスがいますね。USM後期に1回使ってそれっきりのサメハダー統一、あるいはゴリランダー統一の次に力を入れたつもりが活躍の場が全然無いガルーラ統一が候補になるかなー。

なーんてこと考えてたら、早くもとーせんの前日です。
とりあえず、宣伝しときましょう。
リモートポケモン学会の方で宣伝もしましたし、色んな人が来ると良いなあ……

※リモートポケモン学会:『ポケモン』の魅力を語りたい人が集い、プレゼンを配信する非公式のファンイベント(公式HPより)。本記事投稿時は第5回まで開催されており、第6回は2023年2月4日、5日に開催予定。募集開始は2022年12月17日(土)21時から。
筆者は第4回のトリを担当し(何故?)、種族統一の布教とゴリランダー統一の紹介を行った。



……ん、通知が来ましたね、誰だろう?
ファァァァァッ!?!?!?!?!?
き、期待している……?私が新しい種族統一で来ることを期待している……!?
……いや、まぁ。確かに新しい種族統一で行くのも良いかもしれませんね。前々から言っていたんですが、ゴリランダー以外のフィールド展開要員で種族統一を組んだらどんな感じなのかを知りたかったんですよね。
GSダブルの面子を用意するためのイエッサンの厳選中に色イエッサン♂が偶然産まれているので、今回はそれをメインアタッカーに仕立てたイエッサン統一を組みましょうか。なーに、3匹いれば大丈夫ですって!
えーと、まずは……
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えーと……
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……

そして、私はおもむろに2台の3DSを取り出し……
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ハートゴールドからガラルへ思い出のヘビボカビゴンを輸送し……
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くいしんぼうヘビボカビゴンを厳選するために預け屋前を走り回るのだった……
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ということで、第5回Storm会戦はカビゴン統一で行くことにしました。

種族統一におけるカビゴン

いつもの。
金銀クリスタル環境ではその火力と耐久から環境の中心になったカビゴンだが、種族統一ではどのような活躍が期待できるのか。

タイプ
​​​​​ノーマル

ノーマルタイプのみ。
耐性がゴースト無効しか存在しないため、タイプで受けるのは難しい。弱点が格闘しかないのは嬉しい。
攻撃技という面で見ても、ノーマル技は等倍こそ多いが弱点を突くことはできず、そのくせ岩と鋼に半減、ゴーストに無効にされる体たらく。
どのノーマルタイプもそうだが、メガガルーラのようなイカれた火力を出す手段を持つか、あるいは奇石ポリゴン2のようにアホみたいな耐久を持つか、というような一芸が無いと厳しい。


ステータス

H:160
A:110
B:​65
C:65
D:110
S:​30
合計:540

脅威のHP種族値160。このため非常にタフで、ちょっとやそっとの攻撃ではびくともしない。
​特防も110を超えているため、特殊技で突破するのは困難を極める。防御は不安な数値だが、高いHPのおかげで瞬殺されることはまずない。
ノーマルタイプは何かしらの一芸が無いと厳しいと言ったが、この耐久はそれに値するだろう。
攻撃も110と、現環境では特別高くも低くも無い、悪くない数値。初代のノーマルタイプは技範囲が広いポケモンが多いので、弱点を突ければ火力にも期待できる。
ただし、素早さは壊滅的。トリックルームを覚えられれば別だが、基本は1発殴られてから行動することになる。
特攻が今まで記事にしてきたポケモンの中で1番高い。


特性
通常特性:めんえき/あついしぼう
隠れ特性:くいしんぼう

めんえきはどくともうどくの状態異常を無効化する特性。かたやぶりで貫通されても即座に治すことが出来る。
耐久型崩しのどくどくに強いのは良いのだが、剣盾は多くのポケモンからどくどくが没収されており、過去作技解禁のリピボ級環境でも用意の面倒さからか採用率は低め。他2種と比べると優先度は落ちる。

あついしぼうは炎技と氷技のダメージを半減する特性。
耐性の少ないノーマルタイプにとって、耐性が増えるのはありがたい。

隠れ特性のくいしんぼうはHPが4分の1になると発動するきのみをHPが半分の時点で発動できるようになる特性。該当するきのみにはフィラの実を始めとした通称「混乱実」や、チイラの実のような「ピンチで能力アップのきのみ」、イバンの実などがある。
第7世代ではこの特性と混乱実に加え、技「リサイクル」を併用して実質的な再生技としたカビゴンが環境入りしており、それを受けてか第8世代では混乱実の回復量が減少している。とはいえ、カビゴンのHP種族値を考えるとそれでも十分。イバンの実などには特に影響が無いのも大きい。
はたきおとすやマジックルームのような持ち物を無効化する技、特性「きんちょうかん」には注意が必要。はたきおとされるとリサイクルでの回収は不可能になる。

覚える技(有用なものを抜粋)

太字はタイプ一致技。

​​​​物理技​​:ギガインパクトとっておきメガトンキックすてみタックルのしかかりほしがるじたばたじばくほのおのパンチヒートスタンプワイルドボルトかみなりパンチタネばくだんれいとうパンチばかぢからアームハンマーかわらわりカウンターダストシュートじしん10まんばりきじだんだじならしじわれしねんのずつきいわなだれがんせきふうじ​げきりんかみくだくDDラリアットなげつけるアイアンヘッドヘビーボンバー など
​​特殊技​​:​はかいこうせん​、​ハイパーボイス​、さわぐ​、​だいもんじ​、​かえんほうしゃ​、​ハイドロポンプなみのり​うずしお​かみなり10まんボルト​ソーラービーム​ふぶき​れいとうビームこごえるかぜ​きあいだまゲップサイコキネシスシャドーボール など
​変化技:リサイクル、いやなおと、ゆびをふる、とおせんぼう、あくび、ねむる、はらだいこ、あまえる、アンコール、のろい など
​過去作限定技: どくどく、いばる、グロウパンチ、ちきゅうなげ、ばくれつパンチ、ふきとばし、どろかけ、でんじほう、ロケットずつき など

覚える技が多すぎる!流石は初代ノーマルと言ったところか。
今作でも混乱実+くいしんぼうのコンボを盤石にするリサイクルを習得可能。習得がアホみたいに面倒だったじばくも技マシンで覚えられる。
不安な火力ものろいやはらだいこで十分補強できるのは嬉しい。
一方で起点回避に有用なふきとばしは過去作限定技に。ゲーフリっていつもそうですね!プレイヤーのことなんだと思ってるんですか!?

他に注目すべき点はあくびを習得する事。覚えるポケモンが特段珍しいわけではないが、今まで催眠技を使えるポケモンを使ってこなかったので新鮮に感じる。
ちなみに、過去作限定技に目を向けるとFRLG時代に配布されたガルーラがあくびを覚えているらしい。誰かください。
ステロをはじめとした設置技は覚えないが、とおせんぼうやうずしおで拘束し、確実にあくびを決めることはできる。ふきとばしで交代させれば複数催眠も視野に入る。没収が本当に痛い……

キョダイマックス
ノーマルタイプの技を媒介にキョダイサイセイを使用可能。
使用したきのみを50%の確率で復活させることができる。確率発動なのが少々痛いが、攻撃しながらきのみを回収できるため隙が無い。混乱実で体力を回復したり、イバンの実を連続で発動させたり。
無論、くいしんぼうとのコンボは非常に強力。

総評
強い。シンプルに強い。
タフさと決して低くはない攻撃を併せ持つ、わかりやすい重戦車タイプのポケモン。
そのままでは火力は物足りないものの、のろいとはらだいこという2種の強力な火力を上げる積み技を持ち、起点作りに適したあくびやなげつける、自主退場技のじばくまで備える。なんなら起点無しでも自前の耐久でそのまま積んでしまうことも。
覚える技が過去作限定技も含めてあまりにも豊富で、相手からしたらとにかく型が読みにくい。不意のサブウェポンでパーティが崩壊することも決して珍しくはないだろう。
素早さが低い上に先制技やトリルを覚えず、相手の上を取ろうと思ったらイバンの実くらいしか頼るものがないのが弱点。とはいえ弱点は本当にその程度であり、無理やり捻り出しても特殊火力が低めなことくらいか。

余談だが、バトル以外の面に目を向けると結構面倒な点が多い。
捨て身タックルやのろい、じわれのような是非とも覚えておきたい技に限ってことごとくタマゴ技であり、性別の比率が♂7:♀1なので母親の用意そのものが面倒。
過去作技にもふきとばしや爆裂パンチ等あると嬉しいものが多いので……
まぁ、手がかかる分強いってこったな。

パーティ紹介

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カビゴン@マゴのみ

性格:わんぱく(元はいじっぱり)
努力値:H180 B252 S76
実数値:258-130-128-×-130-54(s個体値19〜20)
特性:くいしんぼう
はらだいこ/すてみタックル/ほのおのパンチ/DDラリアット
キョダイマックス:可

調整元はこちら(説明放棄)。

ダイマアタッカーその1。はらだいこ+混乱実の組み合わせ。腹を叩いてきのみ食って回復、キョダイサイセイで殴りつつきのみを回収。実にわかりやすい。
後述する起点作り役のカビゴンと組み合わせて使用するケースが多い。ただ起点無しではらだいこしたことも決して少なくない。

技はコンセプトのはらだいこと一致技のすてみタックル、他は対鋼の炎のパンチと対霊兼防御アップ対策のDDラリアットをチョイス。とはいえ他に欲しい技が無いわけではなく、どの技を覚えさせるかは人によって大きく差が出る。

S種族値30なので素早さは妥協。でも後で確認したらこいつには攻撃ではなく素早さに努力値を振っていることが判明した。
ついでに言っておくと、本パーティのくいしんぼうカビゴンは全員素早さ個体値を妥協している。時間がなかったからしょうがない。

採用率は2位(22.2%。ポケモンホームより)。

余談だが、この子のボールはヘビーボール。カビゴンのボールといえばこれよね(当社比)

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カビゴン@イバンのみ
性格:いじっぱり
努力値:A252 B252 D4
実数値:236-178-117-×-130-49(s個体値28〜30)
特性:くいしんぼう
はらだいこ/じばく/タネばくだん/ヘビーボンバー
キョダイマックス:可

ダイマアタッカーその2。やることは1匹目と変わらないが、こいつはイバンのみを持っているのでよりアタッカー気質。
きのみで回復できないので耐久力は落ちたが、そこはキョダイサイセイの運ゲーでどうにかする。

攻撃技はじばく、タネばくだん、ヘビーボンバーを採用。
キョダイサイセイでイバンのみを回収し続け、キョダイマックスが切れたら自爆で負担を与えつつ退場するのが理想。
リピボ級環境ではラグラージ使いが怖いので、タネばくだんのような草技は是非採用したい。
体力が半分の状態でダイスチルやダイアースで耐久を上げても恩恵が薄く、はらだいこした後なのでダイナックルも微妙、と技のチョイスが結構難しい。今回はそんなこと気にせずヘビーボンバーを入れたが。

採用率は同率4位(13.9%)。アタッカーの役割を上記の個体に持っていかれたのが大きいか。

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カビゴン@フィラのみ
性格:いじっぱり
努力値:A252 B252 D4
実数値:267-143-117-×-131-44(s個体値18〜19)
特性:くいしんぼう
すてみタックル/じしん/のろい/リサイクル
キョダイマックス:可

王道の鈍い混乱実リサイクル型。

一致技のすてみタックルに加え、幅広い相手に刺さる地震をチョイス。
チャンスがあればキョダイマックスすることも想定していたが、実際には上記の2体や後述するチョッキ型にダイマを切るケースが多かったためダイマアタッカーとしては活躍しなかった。

採用率は6位(5.6%)。話すことないなと思ったら単純に使ってないだけだった。

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カビゴン@レンブの
性格:いじっぱり
努力値:A252 B252 D4
実数値:235-178-117-×-131-50
特性:あついしぼう
どくどく/じばく/あくび/ふきとばし
キョダイマックス:不可

起点作り役のカビゴン。過去作限定技のどくどくとふきとばしを覚えている。
あくびで相手を眠らせ、眠ったら自爆で退場orふきとばしで複数催眠……という流れを想定している。

しかしとおせんぼうやうずしおのような拘束技を覚えていないためあくびを入れても基本的に逃げられてしまい、設置技も無いためただ交換を誘発するだけの技になってしまった。
挑発されると自爆しかできることがないことやゴーストに何もできないことも難点。
次からはうずしおを覚えさせておこうと思ったのだった。

レンブのみは特殊技でダメージを受けると相手にダメージを与えるきのみ。自爆以外のダメージソースを求めて採用したが、今思うとあくびミラー対策のラムの方がいいなと思ったり。

採用率は1位(27.8%)。あくびを使える唯一の個体なことや、私が起点作成からのエース展開という流れを重視していることからか採用率が跳ね上がった。

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カビゴン@カゴのみ
性格:わんぱく(元はいじっぱり)
努力値:H252 B252 D4
実数値:267-130-128-×-131-50
特性:あついしぼう
すてみタックル/アームハンマー/のろい/ねむる
キョダイマックス:不可

昔ながらの鈍いねむカゴカビゴン。

攻撃技は一致技のすてみタックルと格闘打点のアームハンマーをチョイス。
ゴーストタイプに打点が無くなってしまった。
雑に色んな相手と戦える鈍い眠る型がこれでは問題なので技は色々考えられる。
鬼火が飛んでくるミミッキュ統一相手にぶっ刺さっていたのに技の都合で選出できなかった試合もあった。技変えようそうしよう。

採用率はイバン型と並んで同率4位(13.9%)。はらだいこ型と比較して速効性に欠けるため採用率が伸び悩んだと見られる。しかし一度決まった際の安定性の高さ故か、ビリのフィラ型とは倍以上の差が開いている。

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カビゴン@とつげきチョッキ
性格:いじっぱり
努力値:A252 B252 D4
実数値:235-178-117-×-131-50
特性:あついしぼう
すてみタックル/いわなだれ/ワイルドボルト/アイアンヘッド
キョダイマックス:不可

本構築唯一のもちものに人工物を採用したポケモン。食べちゃダメだよ
チョッキで特殊耐久を補強し特殊アタッカーとの殴り合いを想定した型。

イバン型では若干扱いづらかったダイスチルもこいつなら問題なく使えると判断し採用。
実際ダイマアタッカーとして採用した試合もそこそこあり、倍増したHPと合わせてダイヤモンドと化していた。

ちなみに厚い脂肪のカビゴンは全員非キョダイマックス型。くいしんぼうじゃないからというのもあるが、個人的にはきのみ回収よりも素早さ低下の方を強く評価しているため。カビゴンといえど素早さは馬鹿にできないのだ。

採用率は3位(16.7%)。とりあえず出せる汎用性の高さが光る。

最終結果

最終的な順位は29位。
構築を組んだ当時はぶっつけ本番なこともあって不安だったが、実際に使ってみると全くの杞憂だった。さすが元トップメタは違うな。
カイオーガ統一を始めとした禁止伝説の種族統一にも勝利しているのでポテンシャルはかなり高い。

大会以降の改善点

とーせん以降も種族統一の仲間大会や、有志の手によって復活したリピボ級で何度か使用。
その際にメンバーの何匹かに問題点を見出し、一部の個体はとーせんとは異なる構成になっている。

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カビゴン@ラムのみ
性格:いじっぱり
努力値:A252 B252 D4
実数値:235-178-117-×-131-50
特性:あついしぼう
うずしお/じばく/あくび/ふきとばし
キョダイマックス:不可

元レンブカビゴン。持ち物をレンブの実→ラムの実に、どくどくをうずしおに変更している。有言実行。
うずしおで拘束してからあくびを入れ、確実に眠らせる。寝たら交代するなり自爆するなりふきとばしで複数催眠を狙うなり色々できる。
うずしおのお陰でようやく催眠役としての役割を全うできるようになった。
あくびミラーになってもラムや自爆で対策している。
あっすいませんカメックスさん、クイックターンはずるくないですか
とおせんぼうは挑発で封じられるのでうずしおをおすすめするが、たまに外す。お好みで。
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カビゴン@カゴのみ
性格:わんぱく(元はいじっぱり)
努力値:H252 B252 D4
実数値:267-130-128-×-131-50
特性:あついしぼう
DDラリアット/のろい/ねむる/ねごと
キョダイマックス:不可

ねむカゴカビゴン。
やることは変わらないが、DDラリアットでゴーストに打点を持ちつつ鉄壁を対策し、またねごとで2回目以降のねむる後も隙を見せにくくなった。
ゴーストポケモン、特にミミッキュへの打点を得たのは非常に大きい。
すてみタックルは捨てたため、本パーティで唯一のノーマル技を使わないカビゴンになった。

レンタルパーティ

本当はやるつもりだったけどSVが発売しちゃったのでね……


おわりに

第5回Storm会戦の構築として、また第8世代最後の種族統一の構築としてなかなか満足度の高いものができたと思います。

第9世代のリピボ級でも様々な種族統一を楽しんで行きたいですね。
とはいえ、ゴリランダー統一をはじめとした私が使っていた種族統一パーティの面々がことごとくリストラされているのはどうにかならないんですかね。
おそらく来るであろうDLCの大幅増員に期待が高まります。

それでは。